1次試験対策に関するページ、技 = 知力編です。
以下の内容について記述しています。
・学習スタイル
・テキストの活用方法は?
・ツッコミを入れる作戦として
・スキマ時間の活用については
・各事例でやったこと
学習スタイル
気力編でも書きましたが、私の学習スタイルは、
過去問を重視するスタイルです。知識があろうが
なかろうが、まずは過去問に触れてみて各科目の
出題レベルがどのようなものかを把握し、そして、
今の自分のレベルを知る。まさに、孫子の兵法に
でてくる格言そのものです。
彼を知り己を知れば百戦殆からず
過去問を回転させることで、自分の実力レベルが
どのように変化をしているのか把握する。
テキストの活用方法は?
過去問を回転しながら○×をつけ、×が多い問題は
テキストに立ち返る。場合によっては△も併用し
スキマ時間(会社の昼休み時間など)で△の問題だけ
回転させて、知識を増やしていきました。
正誤問題で ○○○ となった場合、
・正しいものを選択する問題の場合
→ 他の選択肢のどこが誤りなのか指摘する
・誤っているものを選択する問題の場合
→ その選択肢のどこが誤りなのか指摘する
問題を解くプロセスを漫才におきかえてみると、
まるで、ボケとツッコミを延々と繰り返している
ような感覚になってきます。明確な意図を持って
臨んでくる作問者に対し、こちらも明確に反応を
する必要があります。

作問者が次から次へと繰り出すボケに対しツッコミをいれていく。漫才師のように。
ツッコミを入れる作戦として
ですので、私は試験中マスクをつけていました。

えっ?また変ったことを・・・。
マスク着用で試験を受けていた理由、
それは、設問に対するツッコミをコソコソ言葉で
口にしながら解答するためです。頭の中での解答
プロセスを無音声により確認することで作問者の
意図に正確に反応するための作戦でした。
注)実際に発声すると、試験監督に注意をうけ、
退室させられるリスクがあります。
この作問者の意図に正確に反応していくことは、
2次試験では更に重要なスキルであると考えて
いました。なぜなら、作問者が用意する解答と
ズレた内容を解答用紙に一生懸命書いても、
点数にならないからです。
例えてみれば、2次試験はジグソーパズルを
組み立てていくような感じ。つまり作問者が
用意した意図に忠実にパーツを探し見つけた
パーツを漏れなくダブり無く埋めていく。
それが2次試験で点数を重ねるコツだと
感じています。(→2次試験編へ)

パーツを探す事が重要だと考えます。
スキマ時間の活用については
過去問回転が進んでくると、かなりの問題で
正解自体を覚えてしまって、問題を見た瞬間に
正解を指摘できるようになってます。受講者の
大半が正解となる問題や、学習初期に×がついた
問題を中心に、作問者の意図を正確に指摘する
ツッコミ作戦をしていました。
各事例でやったこと
各科目について記事を準備中です。
順次アップしていきます。(2020.6.14)


2次試験と深く関わりがある3科目について
記述しました。(2020.6.28)
財務・会計 (1日目 2科目目:60分)
財務を制する者は診断士試験を制する。という
格言もあるとかないとか、、、それほどまでに
1次試験、2次試験ともに得点差が大きくつき、
勝負を決するのが財務事例です。
理論(の理解)と実践(計算力)がとても大事です。
私の場合は、確実に得点を重ねることができる
論点をいかに構築して増やしていくかが課題で、
いくらやっても理解できなかった論点は、本番
では深追いしないようにしていました。
また、後半のファイナンスの方が比較的点数が
取りやすい問題がありますので、前半で余計に
時間を使わず後半の難易度の低い問題で得点を
重ねる時間管理がこの科目では非常に重要です。
(勝負となる2次試験事例Ⅳではさらに、この
時間管理が重要となってきます。)
学習をはじめた当初は、計算問題をひとつ解く
のにも相当の時間がかかりました。何しろ基礎
知識がなく、いままで財務や経理に関する業務
についたことがなかったからです。ですが、
財務事例ほど学習時間に比例して点数が伸びる
ものはありません。これ、と決めた問題集を
繰り返して解きながら、解ける論点を増やして
いくことが近道だと感じています。
運営管理 (1日目 4科目目:90分)
初日の最終科目です。体力・気力ともに疲労の
ピークの中で行われ、しかも90分の長丁場です。
集中力を最後まで切らさないようにすることが
第一のポイントだと感じます。
内容は生産管理 と店舗・販売管理の2つに分かれ
ています。お勤めの業種や経験から、得意分野と
苦手分野がはっきり現れる科目ですので、
苦手分野でいかに失点しないかが第二のポイント
となると考えました。
私はメーカーに勤務しており、材料からはじまり、
熱処理、切削工具・工作機械やロボット・FAシス
テムに至るまで扱っているので、生産管理領域は、
比較的得点を重ねることができる分野でした。
さらに、業務としてQCやPM、IE、5Sなど社内で
講師を務めていたので、まずは過去問一回転した
あとは、ひたすら店舗・販売管理を中心に攻略し、
知識の上塗りを重ねる日々でした。
そして、店舗・販売管理について普段の買い物の
中で頭の中で説明を重ねる訓練をしながら知識の
定着を図っていました。1級販売士の学習も有効
です。
生産管理の場合は難しいですが、YouTubeなどで
ものづくりの現場動画がアップされていますので、
折に触れて視聴する、というのも良いですね。
いずれにしても、
特に運営管理に関しては、日常の中で繰り返し
苦手分野に触れていくことが第三のポイントです。
企業経営理論 (1日目 3科目目:90分)
2次試験と密接な関連がある科目ですが、
大の苦手科目でした。その理由は、
① 問題文が長文すぎること
② 理論がたくさんあって覚えきれない
③ 昼食後の科目であり、集中力が途切れがち
④ 従って問題を読み進めていくうちに
問われていることが何なのか混乱する
⑤ 時間切れとなる場合があり冷静さを失う
です。
人事業務にも就いていたため、本来は得点源と
しなくてはいけない科目なのですが、受験した
2度とも得点は伸びなかったです。
①長い問題文に対しては、選択枝の中での因果
関係に注目し、明らかに間違っている選択肢を
まずは消去し、2択に持ち込んでからの勝負に
する作戦をとりました。作問者は明らかに違う
解答を必ず盛り込んでくるので、まずはそれを
短時間で見つけ出し、最後の2択にしたうえで、
因果関係と正しい知識から正答を導き出すように
していました。
②たくさんある理論については、ゴロ合わせ
暗記が有効だと感じます。へぇ、と思うような
ゴロ合わせもネットで調べると出てきますね。
ハンバーグをジュッと焼くと、味は格別
・ハーズバーグは、職務充実を唱えた
・アージリスは、職務拡大を唱えた
など、くだらないゴロほど忘れないですね。
③昼食後の集中力途切れ問題については、
体力編でも述べたように、昼食を一度に
たくさん食べないようにして眠気が襲って
こないように対応していました。午前中の
試験の出来が気になりますが、振り返らず、
ひたすら午後の科目に集中した方が良いです。
①~③の対応をしたとしても、この科目は
時間切れを起こしやすく、終盤になるほど、
焦りとイライラから冷静さを失う場面が多いです。
マークミスも誘発しやすいので注意が必要です。
のこり4科目について記事を準備中です。
順次アップしていきます。(2020.6.28)
経済学・経済政策 (1日目 1科目目:60分)
診断士1次試験の最初の科目です。私自身
理系学部出身ということもあり、経済関係
ニュースは見たことがあったとしても、
勉強などは全くしたことがなく、ゼロから
スタートした科目でした。
教材としては、大原の1次対策DVDを見ながら
過去問をひたすら解くという例のスタイルです。
後は、時事ニュースにも触れるため日経新聞を
眺めたり、書籍を買い、基礎用語のアレルギー
をなくす作戦に終始しました。
ただ、勉強していて感じたのは、意外と簡単。
ということです。過去問に出てくるのは本当に
基礎的なことだけですし、図やグラフを自分の
手で書きながら学習することで理論的な背景と
問いで問われることが頭と体にパターンとして
染みこませることが一番できた科目でした。
1年目、(1次から再スタートとなる)3年目
共に70点を超えることができたことから、
2日間にわたる1次試験を乗り切るために
精神的な安定剤となりました。
経営法務(2日目 1科目目:60分)
毎年、悲喜こもごもとしたドラマが生まれる
この科目、私の経験した2回とも、かなりの
衝撃が走った試験となりました。
1年目(H28年)、問題数が例年と異なり20問、
つまり1問5点の配点です。解答用紙配布後
マークシート記入欄をチラ見した段階で、
これはまずい。。
と思いました。というのは模試で60点の合格
基準どころか、50点さえも超えることがまま
ならなかった私は、1次試験敗退するとしたら
きっと法務だ、と思っていたからです。
まぁ、8問を確実に取り切ればいいや、と
少しは思いましたが、自信をもって解答できた
問いは結局のところ8問、と合格発表される
まで本当にヤキモキした気分で過ごしました。
範囲が広く、的を絞りにくいと言われる法務
ですが、私の場合は会社法と知財で馴染みある
領域に絞って学習を進めました。この科目に
ついては、過去問があてにならないところも
あります。ただ、法務特有の長文に慣れるため
ビジネス法務検定のテキストなどで、条文や
事例問題に目を通し、法律用語アレルギーを
できるだけ少なくするように努めていました。
H28年試験では、タックスヘイブン、ホワイト
データセンターなどのトラップに引っかかって
しまいました。自己採点どおり8問正解+5点
加算で45点取得と、ホントギリギリでした。
1次再スタートとなったH30年は、更に試験が
難化し、全員8点(1問4点の2問分)が加算される
という荒れに荒れまくった試験でした。
前回の反省も踏まえて、問題数が少なくても
合格ラインの問題を取ればいいという気持ちを
はじめから持っていたのと、時間をかけて学習
してきたため精神的な余裕がありました。
試験中はそれほど緊張はしませんでした。
ただ、相変わらず2択まで正誤判定を持ち込んだ
あとの最後の1択で不正解を選ぶことが多発して、
結局は56点(8点加算後)と、不本意な結果でした。
法務は、用語自体も聞き慣れないものが多く、
学習を進めるモチベーションが上がりません。
(※あくまでも個人の感想です。)
ただ、解答肢から最後の2択までは持ち込める
ところまでは普通に学習していたらできると
思いますので、あとは最後の1択をどのように
選びきるかが他の科目以上に重要だと感じます。
漫才ボケツッコミ作戦で過去問学習して、
慣れていくことが有効だと感じました。
経営情報システム(2日目 2科目目:60分)
この科目も法務と同様に年度によって
難易度が大きく変化する科目です。
学習スタイルとしては、やっぱり過去問
回転が基本でしたが、
用語を暗記していないと話にならない、
ということで大原が出していた用語集を常に
持ち歩き、スキマ時間で自問自答していました。
特に、アルファベット用語については、
省略前の用語を正しく理解するため、風呂場で
音読しながら用語の説明までできるように
していました。
IT系の業務の方、システムエンジニアの方は
得点源にできる科目です。科目合格制度を使い、
2年目は免除を選ぶ方も多いと聞いてます。
私は特段、ITやシステムに詳しい訳ではなく
ただひたすらに暗記を高めるために、繰り返し
過去問を回していた、という方法で臨みました。
中小企業経営・中小企業政策(2日目 3科目目:90分)
1次試験最後の科目です。ここまで6科目が
終了しており、診断士合格の第一ステップを
卒業するためには、知力、体力、気力を振り
絞って臨む必要があります。
この科目の特徴は過去問がほとんど役に立たず、
挑戦する年にはテキスト類を購入しなおして、
中小企業政策の細かい箇所を覚え直さなくては
ならない、というところです。
私は、TBCの動画付きのテキストで暗記し直し
ましたが、特に中小企業政策はよく似た言葉や
条件が複雑な場合があり本当に苦労しました。
ただ、この科目のもう一つの特徴として、
学習すればするほど間違いなく点数が伸びる、
というものがあります。作問者の立場から
考えて、数字ひっかけや修飾語の取り違えが
準備されていることがあるので、覚えていく
時に、ゴロ合わせで対応するようにしました。
また、最終科目ということで、マークミスも
発生しやすい状況になっています。退出可能
時間になると、次々と受験生が出ていくので、
集中力が途切れる場面があります。ですが、
ここは、ぐっと気を引き締め直して、
マークミスがないか、数字の思い込み違いが
ないか、受験番号をマークし忘れていないか、
改めて見直すことをオススメします。
(試験後に受験番号忘れて試験監に懇願して
いる事例見たことあり。)
終わりに
1次試験は、とてもハードな試験ですが、
ある程度学習時間をかけると合格ができる
試験だと思います。7科目毎の特徴と共に
自分の業務経験や知識に合わせて、柔軟に
戦略をたてて臨めば、通過できる試験だとも
思っています。
ここまでお付き合いいただき、ありがとう
ございます。2次試験編に続きます。